濃霧の夜

市川みどり音楽教室　新所沢教室の近くには米軍通信基地が草原のように広がっています。

かなりワイドに広がっていて、時にはキツネに遭遇することもありました。

夜になると霧の発生も日常茶飯事、幻想的に周りの歩道を街路樹ごと飲み込んで行きます。

昨夜は特に濃い霧が発生し、自分の足元以外視界は全て遮られてしまいました。

愛犬は鼻が効くので平気な様子でどんどん進んで行くのですが、私の足は元々弱く転びやすいので、本当に危険を感じました。

しかし濃霧は心の中にも入って来たようで、様々な記憶や感情が呼び起こされ渦を巻き始めました。

義理の父の言葉

ほとんどのことは心配いらないんだよ

大丈夫なんだよ

散歩が終わる頃、濃霧がいつのまにか薄れたように、私の心の中もその言葉だけが残り、他の雑念も消えていました。